こんばんは、岡安です。(@itsumiokayasu)
11月も終わりが見え始めて、街がクリスマスモードになってきているこのタイミングですが、9月に開催したシイオカ写真館を振り返ります。
松陰神社前は住みたくなる街でした
今回のポートレートイベントは東京で活動する画家・椎木彩子さんの個展『「 」と、花』に合わせて開催しました。場所は松陰神社前にある古書店nostosbooksにて。
東京には心から住みたい!と思える土地が今までなかったけど、松陰神社前になら住みたいと思える街でした。
nostosbooksさんのような若い世代が営むお店と
昔ながらのお店が同居していて
京都にいるような居心地の良さを感じる街でした。次はゆっくり遊びにいきたいな。
ペットと、家族と、お母さんと。多種多様なポートレート需要
そしてポートレート撮影について。今回は事前予約制で10組撮影させていただきました。背景の絵はこの日のために椎木さんが描いてくださったもの。絵の具と紐を使った、夏のポートレートイベントとはまた一味違って優しい印象の背景を使用しました。下の写真はポートフォリオ用に使用許可をくださった方と椎木さんです。
ペットと一緒にいらっしゃった方、小さなお子さんを連れたご家族、お一人の方ももちろんもいらっしゃいました。10組の撮影を通して、自分がなんで写真を撮ることを生業にしたいと思ったのかを再認識できる日になりました。
私がライブ以外の写真を撮ることに意味を見出したのは、死んだ愛犬と母の写真を撮ったことがきっかけでした。愛犬と母の2ショット(自撮り以外)は私が撮ったものが最後になり、それを母は大きく引き伸ばして家に飾ってくれています。私の撮った写真に意味があるとはっきり実感できたその時でした。それまでは日常のなんともない風景や、身近な人ですら「なんでその写真を撮るのか」という部分が自分の中で腑に落ちていなかったので『なんでもない写真』は撮る気になれていませんでした。でもその気付きを境に自分の中で何かが吹っ切れた感覚があって、被写体を音楽が関わっているものという狭い範囲のものから、『人』や『その場限りのもの』にフォーカスするようになりました。(実際その場限りのものが広義で捉えられるからなんでも撮りに行っているけど)
スマホの性能はどんどん上がって、本当に一眼レフもカメラマンもいらないんじゃないかと思う瞬間はたくさんあるけど、それでもカメラマンが撮る写真には意味とパワーがある、と思うようになっていたところでもらったポートレート撮影のお誘いは願ってもなかったチャンスでした。
「こんなわがまま聞いてくれるかわからないけど、イベントの告知を見てなんとなく直感であなたたちなら撮ってくれると思って」と亡くなられたおばあさんの写真と一緒に写真を撮りたいとやってきた親子の方は、おばあちゃんと一緒に写真が撮れて嬉しいと涙目のまま笑顔を向けてくれて、撮ってるこっちも泣きそうになっていました。
もっと早く、もっとたくさん写真を撮っておけばよかった、なんてことは何かを失くした時にしか気付けないこと。その瞬間を私に撮らせてくれる機会をもらえて、なんか結構すごい仕事をしているよなーと思う日々が続いています。どんな人も今の自分は今だけ。その瞬間を残すことの大切さ、みたいなものをイベントを通して感じることができました。
ひとまず今回の経験を生かしてポートレートイベントを京都でもやりたいなと思っています。来年度が始まるくらいにできたらいいな……なんてぼんやり考えている段階です。ライティングの勉強を一から始めて、スタジオを借りて。やってもやっても勉強の日々。それを面白がれるから、まだまだこの仕事を続けられそうです。イベントとかにも出張できたらと思うので、ぜひお声かけいただければと思います。
怒涛の二ヶ月連続ポートレートイベント、すごく良い経験になりました!改めてこのチャンスをくれた椎木さんには感謝しかありません。本当にありがとうございました!!
◼︎instagramでほぼ毎日これまでに撮影してきたライブ写真をアップしています。ぜひご覧ください!
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