ライブ写真ワークショップを開催しました

ライブ写真ワークショップを開催しました

2018年12月19日
最近の仕事

こんにちは、岡安です。(@itsumiokayasu

先月にライブ写真ワークショップを行いました。

自分が講師としてワークショップをする初めての機会。本当に緊張しました。独学でここまでやってきたのもあり。教えることは自分には程遠いなあと思っていました。開催までは参加者の方に満足してもらえるか、自分の撮影をロジカルに説明できるか等々……お腹が痛い日々が続いておりましたが、無事に終了しました。よかったことも、反省点も振り返りたいと思います。

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きっかけ

今回のこのワークショップは京都で数々のイベントを手がけるスーパーオーガナイザー・下村さんからのお誘いがきっかけでした。

下村さんのお知らせブログはこちら→飛2

京都写真部での活動や、私のインスタを見てくれていたのと、イベント作りにおいて新しいアプローチを試してみたい、という意欲的なお話の元、企画を練り始めました。
ただ、私はライブ写真を誰かに教わったわけでもなく、体系的なライブ写真の撮り方は確立されていませんでした。話をもらった時はわくわくと同じくらい「どうしよう……」という焦りの気持ちがあったのは事実です。撮り方を指示されたわけでもなく、アーティストからの「いいね!」だけを頼りにしてきたので、素直にそれを伝えるしか方法はなかったのですが、最近はライブ写真を教える機会もちらほらあるので今後に向けて体系立てた資料とか作れたらいいな(遠い目)と、最近は思っています。ライブ写真をやってみたい!って人は私の肌感でも多いし、もっとライブ写真撮る人が身近に増えたらいいなあと日々思っているので。


当日の朝は晴れていたのでそれだけでひとまずホッとできるくらいには緊張してました。

やったこと

当日までにやったこと

  • ワークショップ用資料の作成

29ページあります。

京都写真部もそうなのですが、ワークショップ系のイベントの時は参加者全員の統制が取れるように資料を作成します。今回はパワポで作成し、PC上で見せながらワークショップを進めました。具体的な設定値や気をつけていること、撮影するときのポジション取り、最低限押さえるカットなどを実際に撮影した写真を交えて説明しました。

  • 宣伝ブログの執筆

自分の頭の中を整理する気持ちも込めて、何かアクションを起こす前にはよく記事を書きます。今回もこんなことやりますと紹介して、いろんな方が記事に反応してくれました。トピックや企画内容自体には引きがあったなと体感したので(いろんな人が「みんな興味あるんじゃない?」というコメント付きでシェアしてくれていたのが印象的でした)、うまいこと内容の設計をして集客できればいいなあと思いました。
http://itsumiokayasu.xyz/181105-2/

会場はきんせ旅館さん。実は行くのが初めてだったのだけど、室内の目につくところにお花が綺麗に生けてあってすごく素敵でした。

当日やったこと

カメラの準備

完全にうっかりしていたのですが、カメラ持ってきてねってアナウンスを忘れておりました。そのことに当日気が付いたので、家にあったSONY α7ⅡSと、普段使っているNikon D750を担いで会場へ。お一人機材を持っていない方がいたので、無事カメラも貸せてほっとしました……。

一眼レフカメラの使い方レクチャー

機材を持っていなかった方はもちろん一眼レフカメラの使い方や仕組みを知らなかったので、そこの説明から。ワークショップ開始より少し早めにお越しいただいていたのでフォトジェニックなきんせ旅館をたくさん撮ってもらいました!

F値やシャッタースピードの話はα7(というかミラーレス一眼)を使うと説明しやすい上に、理解もしっかりしてもらえた感覚があったので人に教える時はミラーレス使うのがいいなと改めて実感しました。

ワークショップ

参加者の方が揃ってからワークショップ開始!関東からいらしてくださった方もいてありがたい限りでした。「カメラやライブ撮影で押さえるべきポイントをちょっと知っただけで写真を撮るのが急に楽しくなった」という声もいただき、写真ってこうやって楽しむもんだったよなあ〜〜としみじみ感じていました。自分が撮った写真がインスタとかで見る写真に一歩でも近づいたら、それだけで嬉しいもんですよね。こういう気持ちに立ち帰れて私的にもすごく気づきがある時間を過ごせました。

撮影をしながらの微調整

一通り説明を終えたらリハ中のカコイさんを撮影させてもらいながら、レクチャーのおさらいを。不明点にはその場で回答しながら撮影の練習をまず行いました。

そしていざライブ撮影へ!今回はワークショップ用にピアノ弾き語りを披露していただきました。

ピアノの音色と透き通るような声がきんせ旅館の雰囲気にも馴染んでいました。実は本番とは服装も変えてくださっていたので、本当に特別な時間となりました!

きんせ旅館は本格的な照明がないので、全体的に暗めだったり、白熱電球の会場だったので少しコツも入りましたが無事撮影完了!

印刷、掲示

本番前に全員で写真セレクトをして岡安が印刷に走りました。そして写真をライブを見終わった方に見てもらえるように入り口に掲示。

カコイさん、バンドのみなさんはもちろん、参加者の方にも「早い!!」と驚いていただきました。自分で撮った写真を2Lで印刷する機会はもちろん、掲示して人の目に触れる機会もなかなかないかと思うので、写真を印刷して見せることはこれからも積極的にやっていければと思いました。

本番

本番も少し撮らせていただきました。

わかったこと

カメラの使い方のレクチャーも必要

ライブ写真はマニュアルモードで撮影することがほとんど。このことをワークショップ概要をもう少し詳細に記載すべきだったなあということと、事前に参加希望の方のレベルを確認すべきだと思いました。ある程度カメラの使い方のレクチャーに時間を使ったので、そういった資料も用意すべきだったなと反省しました。まず初めにマニュアルモードを使うワークショップとか写真教室的なことを今度やって、資料を作ろうと思った次第です……(どこかでやらせてください)

ワークショップ内容の具体化

せっかくお金を払って参加するなら、満足度の高いものを受講したい。これは私がイベントに参加するときに思うことです。もちろん設計する側にたってもその気持ちは同じ。満足度が得られない原因のひとつには『認識の差』が絶対に存在していると思うんです。内容の大枠は共有できるけど、細かいところでずれているとそれだけで違和感になりますよね。そんなずれの部分をもっと埋められる配慮ができれば良いなと思いました。

今回で言えば、『何ができるか』の一点でしか情報を伝えられておらず、

  • 所有機材を聞いていなかった
  • 写真歴を聞いていなかった
  • 当日の持ち物の共有ができていなかった
  • タイムテーブルの共有が事前にできていなかった
  • どんなことが身につくかを具体的に示していなかった

等々、参加者の方の身になったときに足りない要素が多かったなあと反省しています。これを経て最近ものごとをアウトプットするときのテーマが『解釈の余地をなくす』ということに行き着きました。しばらくこのテーマで頑張ってみようと思います……。

次にやりたいこと

レベル別ワークショップを行う

今回のワークショップを通して、こんな企画が思い浮かんでいます。今のところ妄想でしかないですが……

  • マニュアルモード未経験者:カメラの使い方のレクチャーから、ライブ写真まで実践的なことを学べる3回連続講義
  • マニュアルモード経験者:実践形式で実際のイベントの撮影を通してライブ撮影を体験する単発講義(これを会場のサイズ別で展開しても良さそう)

こういった具体的なアイディアが出てきているのも、今年いろんなタイプのカメラマンに出会ったからで。というのも今年のボロフェスタの取材チームのカメラマンはライブ写真未経験者が半分いました。それでも今年は過去最高の取材成果を残せたと思っています。

今回参加してくれたカメラマンは『ライブ写真を撮ってみたいけど、なかなか機会を得られない』というメンバーでした。機材はプロ〜ハイアマチュア程度の機材を所有していて、なおかつマニュアルモードを理解して使える。

ワークショップ前に私がライブ写真をレクチャーしたのは彼らだったので、今回のワークショップ資料はそんな“カメラの使い方をわかっている”彼らに向けて作ってしまっていたように思います。どんな人が来るのかギリギリまでわからなかったこともありますが、そういった参加者と私の認識の溝を埋められるようなレベル別のワークショップ作りが今後できたらよいなと思いました。

まとめ

フリーとして駆け出しの私にはとてもありがたい機会で、自分の立ち位置も、自分にできることも実践ベースで確認できる日となりました。参加してくれた方は楽しんでもらえたかな……。よかったことも悪かったことも含め、次に活かせればと奮起しています。自分に教えるっていう仕事のカテゴリができたのが本当に不思議で仕方ないのですが、楽しんでできたのは事実なのでこれからも教えることもやっていきたいなあと思っています。

ライブ写真ワークショップについては1回で終わらせるのももったいないので、自分で主催したり、イベント内でのワークショップのお誘いもお待ちしております!

 

◼︎instagramでほぼ毎日これまでに撮影してきたライブ写真をアップしています。ぜひご覧ください!
https://www.instagram.com/itsumiokayasu

■京都からカルチャーを発信するウェブマガジン・アンテナを運営しています。これまで書いた記事はこちら
https://kyoto-antenna.com/author/itsumiokayasu/