こんにちは、フリーランスカメラマンの岡安です。(@itsumiokayasu)
最近フリーランス系の検索流入がとても多いので、私から伝えられる『フリーランスカメラマンの良さ』ってなんだろう?とずっと考えていました。
ただ私は、フリーランスへの憧れがあったわけでもなく、どちらかと言えば会社員をしながらクリエイターをしていることに利点があると感じていたタイプ。フリーランスを選んだことは、割と消極的な理由が大きかったのも事実です。
私は3年ほど会社員をしながら副業でカメラマンをしていました。収入や福利厚生が安定、さらには週休二日……!仕事がないことに悩むことのない正社員という雇用制度は、副業クリエイターには最高&最強だと、今でも強く思っています。その安定こそが制作意欲を生んでいたと思います。
今回はフリーランスカメラマンになったからこそ感じる、副業カメラマンのメリット・デメリットをまとめてみたいと思います。
※あくまで個人的な意見ですので、参考程度でお読みいただければ幸いです。
この記事はこんな人にオススメ
- フリーランスカメラマンになりたい人
- 現在副業でカメラマンをしていて、フリーランスカメラマンになるか迷っている人
目次
筆者の略歴
27歳で本格的に転職活動に取り組んでから、履歴書の内容が増える一方。最近では職歴欄が足りないことがしばしば……。そんな感じである程度段階を踏みながら、いろんな仕事をしてきました。
【岡安のこれまでのあゆみ】
- 新卒カードを捨て、フリーター
- フリーターから憧れてた音楽業界で正社員
- 正社員をしながら副業カメラマン
- 正社員スタジオマン
- フリーランスカメラマン
副業カメラマン時代の仕事について
当時私は、
- ウェブディレクターをしながら、
- 仲間とメディア(kyoto-antenna.com)を運営し、
- 個人で撮影の仕事を土日受けて
生活をしていました。
副業カメラマンとして、主に
- アーティスト写真撮影
- ライブ撮影
- インタビュー風景撮影
- イベント撮影
等を受託していました。toCも、toBもどちらの案件もあって、月に1〜4回程度平日夜や土日に撮影をしにいくスタイルです。
副業カメラマンのメリット
本業では得られない経験ができる、という部分に魅力を強く感じていました。
- 収入は本業で安定しているので仕事の数を気にせず、やりたい仕事に振り切った活動できる
- 費用を気にせずに受託できる
- 自分の表現活動に注力できること
- 本業では得られない知見を得られること
- 本業では関わることのできなかった人たちとの関わりが生まれること
- 露出が増え、クリエイターとしての認知が広まること
主に黄色下線を引いている項目が、フリーランスになると難しいと感じています。
副業カメラマンは精神面で不安定になる要素が少なく、自分の創作活動に打ち込みやすい環境を構築しやすい
副業カメラマンのメリットは一番にこれに尽きると思います。
私は写真業界で働いた経験もければ、誰にも師事したこともなく、ツテもゼロの状態からのフリーランス人生のスタートさせました。今では当時の私、結構思い切ったな……(汗)と思います。
待っていても仕事は来ないし、明日生きていくためにどう稼ぐか?を独立一年目には必死に考えていました。正直、仕事を選んでいる余裕はなかったです。
正社員として働きながら、たまに来ていた依頼の件数(上記しましたが月1〜4件ほど)では到底食べていけないんですよね。とにかく自分から仕事を獲得することに、駆け出しの頃は奔走していました。
金銭面はいわずもがなですが、そういう状況は精神状態も窮地に追い込んでいきます。なかなか創作活動にも気持ちが向かず、とにかく「稼げる」ことに飛びついていった結果、自分の創作活動はかなりおろそかになっていたことも事実です。
副業カメラマンには、そういった精神面で不安定になる要素が少なく、自分の創作活動に打ち込みやすい環境が構築しやすかったと感じています。
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副業カメラマンのデメリット
副業カメラマン時代には、やきもきすることがたくさんありました。
- 受けたい仕事が、本業のスケジュールの都合上、受けられないことが多い
- 特にtoBの仕事は平日の稼働が多いので、受けたいと思ったお誘いをたくさん断る時期がありました。これが、一番フリーランスになろうという気持ちを後押ししてくれた実情です。
- 安い金額でゴリ押しされる(こともある)
- 無茶苦茶なスケジュールで依頼をされる(こともある)
- 開口一番に「ブログ見たんですけど、仕事欲しいんですよね?」と言われ「今日撮影してそのまま納品して欲しい」、そして「まだ経験も浅いならこれくれくらいの額で十分でしょ?」と考えられないほどの少額で依頼をされたことがありました。カメラマンとしての経験や信用度が足りてない自覚はありましたが、あまりにひどかったので丁重にお断りしました。とても悲しかった出来事です。
- 土日にまとまって休めない
- 経験値がたまる速度が遅い
私が副業カメラマンをやめようと思った理由
上記にも書きましたが、副業カメラマンをやめてフリーランスカメラマンになりたい!と思ったのはデメリットの解消が一番の目的でした。
- 自分と仕事をしたいと言ってくれる人からの誘いを断りたくない
- 受けたい仕事がある
- 一緒に仕事をしたい人(主にto B)がいる
- 正当な対価や評価で仕事を依頼してくれる人と仕事をしたい
私は仕事をしている実感を得るために、フリーランスカメラマンを選びました
本業が忙しくて副業に時間を割けないとか、本業をやめたかったから、とかではありません。一番自分を突き動かしたのは、私と仕事をしたいと言ってくれる人の存在が大きかったと思います。
当時の本業はウェブディレクターでしたが、優れたディレクターだったわけでもなく、もちろん数々の案件を燃やして、神経をすり減らして生きていました。仕事を回せるようになっても、自分で何かを作っている実感は一向に感じることができずにいました。ディレクターの仕事が成り立つのはデザイナーや、エンジニアの方々がいるからで、自分の実績は言えないなとずっと悩みながら仕事をしていました。
そんな中で得た人から必要とされる仕事、そして自分自身の創作物であるということを言える仕事が、写真だったのです。
ただの承認欲求ですが、やっぱり褒められたり、頼まれたりする仕事で生きていけたら最高なのではないか、という気持ちがフリーランスに踏み切る後押しをしてくれました。
まとめ
副業、フリーランスどちらにもメリット・デメリットは存在します。副業かフリーランスで悩んでいる人には写真を通じて「やりたいこと」と「やりたくないこと」を整理することをオススメします。私は副業時代に感じたデメリットから、自分の「やりたいこと」をあぶり出したからこそ、フリーランスに舵を切ることができました。
「やりたいこと」は本当にフリーランスでないとできないか?副業で「できないこと」は、本当に今の状況だとできないのか?など、自分の気持ちや生活環境を一歩引いて考察をすると、進む道がおのずと見えてくるのではないでしょうか。
この記事を読んでいる人の中に、もし副業カメラマンのままでいるか、フリーランスになるべきかを悩んでいる人がいれば、そんな人にとって自分の軸を見定める時にこの記事が参考になれば幸いです。
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